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週末の手土産を探して、焼き菓子の写真を開く。おいしそう!箱もかわいい。じゃあ、明日の訪問に持って行けるかな、と受け取り方法を見る。
……あれ。発送のみで、届く日が分からない。
こういう場面を、仮に考えてみてください。写真をもっと明るくしても、値段を少し下げても、「明日持って行ける?」への答えはまだないんですよね。買わなかった理由が、商品の味や価格とは別のところにあるかもしれない。
ここで使えるのが、4Pです。商品、価格、流通、販促の四つから、売り方の組み合わせを見ます。書くときはそれぞれの現状を並べたあと、同じお客さんの同じ用事に合っているか、横につないでみる。四つの欄が埋まれば終わり、にはしません。
この記事では、説明用の焼き菓子店を使って、4Pの書き方を具体的に進めます。実在のお店の販売実績ではなく、ここから先も仮の例です。自分の商品へ置き換えるときは、実際の仕様や注文条件、問い合わせ記録を見ながら進めてね。
4Pを書く前に、買う人の「いつ、何に使う?」を一行にする
価値とターゲット、4Pを扱う『ドリルを売るには穴を売れ』を楽天市場で見る
まず、四つの英単語を確認しましょう。Productは商品、Priceは価格、Placeは流通、Promotionは販促。中小企業庁ミラサポplusの解説でも、この四つの視点でマーケティング戦略を考える方法として紹介されています。
英語が出てきた途端、難しそうに感じた?大丈夫。最初に書くのは、目の前で売っている商品の話です。
焼き菓子なら、何個入りか、箱に入っているか、どこで受け取れるか、今は何を伝えているか。担当者の頭の中にあることを、別の人にも分かる形へ出していきます。
ただ、ここで「焼き菓子を買う人」とだけ書くと、話が広すぎるんです。自分のおやつを一個買いたい人と、訪問先へ箱を持って行きたい人では、必要な商品も、買うまでに気になることも違うでしょう。
そこで、仮の店では「週末の訪問に、少人数で分けられる手土産を持って行きたい人」と一行置きます。全員がそうだと決めつけるのではなく、今回はこの用事に合う売り方を考える、という範囲です。
年齢や性別から書き始めても構いません。でも、「30代の人」だけでは、明日の手土産なのか、来月の贈り物なのかは見えてこない。商品を買ったあと、何ができるとうれしいのか。そこまで一緒に書いてみて。
この例なら、持って行く日に間に合うこと、相手の人数に合うこと、持ち運べることが、確認したい項目になります。味の好みやアレルギー、保存条件も商品選びに関わりますが、資料を見ずに「誰にでも安心」とは言えません。伝える必要がある条件は、そのまま残します。
紙の上に「仮説」と付けるのも忘れずに。実際の注文で手土産用途が多いと分かっているのか、まだ考えている段階なのか。同じ文章でも、根拠は違います。思いついた人物像が、そのままお客さんの総意になるわけではないからね。
記録があるなら、商品名だけでなく、注文時の用途や受け取りの質問を確かめます。資料がなければ、仮の一行から始めて、確かめたいことを横へ書く。それで進められます。すべてを調べ終えるまで、紙を白くしておく必要はありません。
価値から売り方を考える入門書の候補が、佐藤義典著『ドリルを売るには穴を売れ』です。青春出版社の内容紹介と目次では、ベネフィット、ターゲット、差別化、4Pを扱うことが確認できます。ここで挙げる焼き菓子の例は、本の事例の転載ではなく、この記事の説明用に組み立てたものです。
本を読むなら、用語を覚えるだけでなく、自分の商品について今どの問いに答えたいかを横へ置いてみてください。商品の特徴は言えるけれど、買う人の用事まで言えているかな、と。いきなり立派な戦略文を完成させようとしなくていいんです。
商品と価格を並べると、「箱はいいのに選べない」が見えてくる
では、ProductとPriceを並べます。この二つ、別々に説明して終わらせたくなるけれど、買う場面では一緒に見られます。
商品欄には「おいしい焼き菓子」だけでなく、現時点で販売している内容を書いてみて。単品か詰め合わせか、個数、個包装の有無、箱や袋の扱い、保存方法、日持ちの表示。自分のお店の商品情報から、確かめられることを拾います。
たとえば、仮の店に詰め合わせがあっても、写真では箱しか見えず、開けた中の数が分からないとします。少人数の集まりへ持って行きたい人には、ここが迷いになりますよね。素敵な箱!……で、何人で分けられるの?というところ。
この場合、すぐ新商品を開発する以外にも、中身と個数が見える写真を用意する手があります。商品の不足なのか、説明の不足なのかを分けてみる。これなら、今ある商品のどこを確認すればよいか、かなり具体的になります。
「個包装だから持ち帰りやすい」と案内したい場合も、実際に個包装かを確かめたうえで、保存や持ち運びの条件を添えます。小分けになっていても、夏の車内へ置いてよいとは限りません。便利そうな言葉を、仕様の外まで伸ばさないようにしよう。
次に価格欄です。実際の販売額に加えて、箱代や袋代、配送を使う場合の送料など、購入時に必要な条件を書きます。ここでは仮の金額を作らず、自分のお店の現在の案内を使ってください。
箱の写真を見て選んだのに、注文の最後で箱代が別と分かる。商品代だけなら予算に収まるけれど、送料を足したら変わる。こういう迷いは「値段が高い」の一言でまとめると、どこを直すか見えにくくなります。
支払う額を確認したいのか、内容に見合うかを比べたいのか、欲しい個数が選べないのか。価格についての疑問も分けて書いてみてください。
値下げを検討するなら、その前に「何が変われば、買う人の用事に合う?」を確かめます。少人数の手土産が欲しい人へ、大きな詰め合わせを少し安くしても、量の迷いが残ることはあります。小さなセットを用意できるか、現在の商品の組み合わせで案内できるか、と商品欄へ戻る考え方もあります。
もちろん、種類を増やせばそのぶん作業や在庫の管理も増えます。小箱を作るなら、箱の手配、詰める手間、現場で扱える数まで確かめたいところです。読む人にはうれしい案でも、店側が無理なく提供できるかは別の確認が必要です。
中小機構の『小規模事業者支援のための業務必携』のマーケティングミックスの説明でも、価格を安くすることだけで捉えず、提供する価値や利便性との釣り合いを考えています。この記事では、それを自分の商品へ当てはめる問いとして使っています。
書き終えたら、商品と価格の二つを続けて読みましょう。「この内容が、この条件で買える」と一息で言えるかな。ここで引っかかる箇所があれば、価格だけを動かす前に、中身や条件の見せ方を確認できます。
販路と販促をつなぐ。写真の先で、本当に受け取れるかな?
次はPlaceとPromotion。ここで、冒頭の「明日持って行ける?」へ戻ります。
Placeの欄に、店舗、通販、と二つの言葉を書く。それでも出発点にはなりますが、もう少し買う人の動きへ寄せたいんです。どこで注文して、いつ、どうやって受け取るのか。商品が手元へ来るところまで書いてみよう。
仮の焼き菓子店では、通販は受け付けているけれど、訪問に間に合うか分からないとします。このとき必要なのは、通販サイトがあるという案内だけでなく、実際の発送条件を確かめられる情報です。注文受付、発送予定、到着見込みは、それぞれ同じ日時とは限りません。
店頭受け取りが可能なら、予約の要否、受付方法、受け取れる時間を自店の運用で確かめます。できない場合に「電話をくれれば用意できます」と勝手に書かないこと。親切そうに見えても、現場でできない約束になると困るからね。
買う人にとっては、お菓子を選んだあとにも用事が続きます。お店へ寄る、袋を持って移動する、訪問先へ渡す。そこをたどると、駅からの距離や営業時間だけでなく、受け取り後の持ち運びについて伝える項目が見つかるかもしれません。
だからこそ、販路を増やす前にも考えられることがあります。今のお店の受け取り案内が見つけやすいか、注文ページから確認できるか。新しい通販サービスを追加するかどうかと、今ある注文経路の分かりにくさを直すかどうかは、別の案です。
さて、Promotionはどう書く?SNS、チラシ、店頭の案内など、使っている手段を書いたら、そこで何を伝えているかも添えます。
仮の店の投稿が、毎回お菓子の寄りの写真だけだったら。味のイメージは伝わりそうですが、箱の大きさも、中の個数も、受け取れる日も分からないかもしれません。買いたくなる入口から、注文するための情報へ、ちゃんとつながっているかな。
たとえば、手土産用の案内なら、箱を閉じた写真と開けた写真、商品の説明、受け取り条件を確認できる場所への案内を組み合わせる。これは自店で情報を整える場合の提案です。写真だけで味を保証したり、誰もが喜ぶと書いたりする必要はありません。
仮に「週末の手土産に」と伝えたのに、注文先には用途の説明がなく、必要な受け取り条件も見当たらないとします。入口の言葉と、その先の案内がつながっていない。ここ、見つけると直す対象がはっきりしますよね!投稿本数の話へ行く前に、リンクを押した先を見る理由ができるんです。
逆に、発送まで日数が必要な商品なら、先の予定に向けて選ぶ人へ伝える案が考えられます。明日の手土産に間に合わせられない条件を隠して、急いでいる人へ売り込まない。商品を変えずに、案内する相手の用事を見直す場合もあるわけです。
販促の文章を作る前に、販路の欄を一度読む。この順番なら、気持ちが上がる言葉と、実際に提供できる内容を合わせやすくなります。目立つ言葉が先へ走りすぎていないか、受け取りまで戻って確かめてね。
参考書を選ぶ場合も同じです。今回の『ドリルを売るには穴を売れ』は、出版社の目次で4Pの章を確認した入門書です。最新のSNS機能や通販サービスの設定を調べるための本として案内しているわけではありません。使う媒体の現在の仕様は、提供元の公式案内で別に確かめます。
四つの欄をつないで読むと、次に確認する一か所が決まる
自分の商品の4Pを考える参考に、同書の販売情報を楽天市場で確認する
ここまで書いたら、一度、買う人になったつもりで順番をたどります。仮の焼き菓子店なら、週末の訪問に使う箱を選ぶところから、持って出かけるところまでです。
商品は少人数向けの詰め合わせ。価格はその箱を買うときの条件が分かる。販路は希望日に受け取れるか確認できる。販促では、中身と受け取り案内へ進める。これなら、四つの欄で同じ用事を追えます。
一方、商品は手土産用なのに、販促では自分のおやつ向けの写真だけ。あるいは受け取りに余裕が必要なのに、急な訪問向けの言葉が目立つ。こうした食い違いがあれば、どこを直すか考える材料になります。
売れるかどうかを、この紙だけで決められるわけではありません。4Pで見つけたのは、まず売り方の前提やつながりです。「これを直せば必ず売れる」と飛ばさず、実際に確かめる問いへ変えていきましょう。
メモの形は、四つの欄に「現状」「今回の用事との関係」「まだ分からないこと」を付けると使いやすくなります。大きな表を作るのが面倒なら、商品から販促まで、一段落ずつ書くだけでも構いません。
たとえば流通の欄なら「現在は発送。訪問予定日までに受け取れるかを注文前に判断できる情報が不足しているかもしれない。実際の案内と問い合わせ記録を確認する」と書く。発送が悪い、と決める前に、確認する対象まで置けます。
商品欄の空白も、すぐ欠点とは限りません。贈答用の箱を販売していないなら、今ある単品で手土産の用事に応えられるのか。それとも、別の使い方を求める人へ伝えるほうが商品に合うのか。作っていないものまで、勢いで販売計画に入れなくていいです。
複数の商品があるときは、全部を一枚へ押し込まない方法もあります。自分用の一個と、訪問用の箱を同じ条件で説明すると、価格も販路も話が混ざりやすい。今回はどの商品について考えているのか、上に商品名を書いておきましょう。
競合も見たい?その場合は、確認できる範囲で同じ欄を作れます。ただし、他店のページに書かれていないことを「できない」と断定しない。自店で未確認のことと、他店の公開情報から分からないことを分けておくと、想像だけの比較を避けられます。
本を購入するなら、書名と著者、ISBN9784413036238を確認してください。楽天検索には新品と中古が混ざる場合があります。出版社の目次で今回のテーマとの関係を確認して紹介していますが、本を読んで実践した販売結果を報告する記事ではありません。販売価格や在庫、カバーの仕様は注文するページで確かめてね。
最後は、四つ全部を大工事にしなくてもいい。今日は、受け取り方法へのリンクをたどってみる。あるいは箱の中身が分かる写真があるかを見る。そうやって、迷いにつながりそうな一か所を確かめるところから始められます。
「もっと広告?値下げ?」で頭がいっぱいになったら、いったん商品が手元へ届く場面まで戻ってみて。あ、ここが分からないままだったんだ!という箇所が見つかれば、次の作業はずっと具体的になります。
お客さんの用事に、今の売り方がつながっているか。まずは手元の商品を一つ、四つの欄へ書いてみよう。英単語をきれいに並べるより、「これなら選べる?」に答える紙へしていきましょう。