広告のCTRが上がったのに予約が減った?クリック率と件数を一緒に読む方法

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広告のレポートを開いたら、クリック率が先週より上がっている。
おっ、いい感じ! ……と思ったのに、予約の数は減っている。

え、どういうこと?
改善したと思っていた数字と、お店で欲しかった結果が、同じ方向に動いていないんだよね。

そんなときは、広告の文章をまた全部変える前に、CTRの隣へ「表示回数」「クリック数」「予約などの成果件数」を並べてみよう。クリック率が上がっても、クリック数や予約数まで増えるとは限りません。

CTRは、広告が表示された回数に対して、クリックされた回数の割合です。売上や予約が完了した割合を、そのまま表す数字ではないんです。

この記事ではGoogle広告の公式説明を基準に、仮の広告レポートで計算します。数値はすべて説明用で、実店舗の成績や業界平均ではありません。「このCTRなら成功」という基準を作るより、自分のレポートで次に見る場所を決めていこう。

目次

CTRはクリック数÷表示回数。最初に、割る相手をそろえよう

管理画面にアルファベットが三つ並ぶと、それだけで少し身構える。でも、CTRで最初に見るものは二つです。

表示された回数。
クリックされた回数。

Google広告の公式ヘルプでは、クリック率をクリック数÷表示回数で説明しています。百分率で書くなら、計算した割合に100を掛けます。

例えば、表示が8000回、クリックが160回だったとする。
160÷8000×100=2%です。

この2%は、広告が表示された回数に対するクリックの割合。「お店に来た人の2%が予約した」という意味ではありません。何を割った数字かが違うからね。

クリック数の160回も、そのまま160人の別々のお客様と読み替えないでおこう。ここで見ているのは人数の表ではなく、クリックの回数を使った計算です。

手元で計算するときは、レポートの期間と対象をそろえます。同じ広告の今月のクリック数を、別の広告の先月の表示回数で割っても、その広告の今月のCTRにはなりません。

コピーして表へ移すなら、まず期間を書き、次に対象のキャンペーンや広告の名前を書こう。割合のセルだけ抜き出すと、後で何と何を比べていたのか分からなくなりやすいんだよね。

もう一つ、表計算の表示にも注意。160÷8000の結果は0.02で、百分率表示なら2%。100を掛けて2にしたあと、さらに百分率の表示を付けると200%になってしまいます。手計算の結果と、セルの見え方を一度照らしてみて。

レポートのCTRと自分の計算が違ったら、最初から広告の不具合と決めず、集計期間、対象行、表示の丸め方、計算式を確認していこう。小数点の細かい桁が画面に出ていない場合も、表示された数字だけで完全には再計算できないことがあります。

ここまででやりたいのは、数字に詳しい人のふりをすることではなく、自分が読んでいる2%の意味を言えるようにすること。「何回表示されて、何回クリックされたかの割合です」と言えたら、もう次へ進めます。

根拠:Google広告ヘルプ「クリック率とは」。

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2%から3%へ。でもクリックは200回から150回になることもある

では、CTRが上がったのに予約が減った、という最初の話へ。
仮の体験講座の広告で考えてみます。

期間の例 表示回数 クリック数 CTR 予約完了の件数
A期間 10000回 200回 2% 20件
B期間 5000回 150回 3% 15件

B期間のCTRは確かに高い。150÷5000で3%です。
でも、クリック数は200回から150回へ減り、予約も20件から15件へ減っています。

あっ、割合が良くなったことと、件数が増えたことは、別だったんだ。
ここを一緒にすると、会議で「よくなりました」「でも予約が足りません」の話がすれ違ってしまう。

この表の説明なら、「CTRは上がったが、表示とクリックの件数は減り、予約完了も減った」と言えば、見ているものを両方残せます。CTRの改善を無かったことにしなくていいし、予約数の減少を隠さなくてもいい。

この仮の例で、クリック数に対する予約完了の割合を計算すると、Aは20÷200=10%、Bは15÷150=10%です。ここでは、クリックされた後の予約割合は同じ、という設定にしています。

ただし、この表だけで表示が減った理由まで判明したわけではありません。予算、配信条件、需要、対象期間の違いなど、確認する候補はありますが、どれが原因かは実際の設定や記録を見る必要があります。

例えば、Aが7日間でBが3日間なら、そもそも同じ長さの期間ではない。対象地域を変えたなら、同じ範囲に配信した結果とも言えない。変更履歴と期間を、率の横へ戻したいところです。

だから、この表を見ていきなり「表示を倍にすれば予約も倍」と考えないでね。仮の数字の掛け算ができることと、現実にその通り増やせることは別。表示を増やす方法によって、クリックする相手や、その後の行動も変わり得ます。

報告の目的が予約の確保なら、CTRだけを成果の見出しにする前に、予約件数を一緒に出そう。クリックされやすくなった点を読みつつ、今の件数では目的に届いているかを見る。その順番なら、数字をどちらか一方に無理やり合わせなくて済むよ。

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表示が少ない日は、1クリックで率が大きく動く

次は、率の横に置いた件数をもう少し見てみよう。
例えば、表示10回でクリックが1回ならCTRは10%。同じ10回の表示でクリックが2回なら20%です。

1クリックの違いで、10%から20%。
数字だけなら倍になったように見えるね!

一方、表示10000回で1000クリックなら10%。そこから表示回数を固定した計算上で1クリックだけ増やすと、1001÷10000×100=10.01%になります。

どちらも1クリックの差だけれど、分母が違うので、率の動きの大きさが違うんだね。

この例は、表示回数を固定して計算の違いを見るためのものです。実際の配信では表示もクリックも動きますし、同じ人へ何度表示されたかも、この二つの数だけでは分かりません。

だから、配信を始めた直後の高いCTRだけを見て、すぐに勝ち広告が見つかったと決めなくても大丈夫。反対に、一日下がっただけで広告文が失敗だったと決めるのも待ちたい。

いま何回表示され、何回クリックされたうえの率なのか。小さな件数の変化を、商品の人気が急変した証拠へ広げないようにしよう。

ただし、「何回表示されるまで一切見なくてよい」と、ここで全広告共通の数字を作る話でもありません。広告の目的、予算、配信条件や確認したい変化は、それぞれ違います。統計的に差があるかを検証するなら、そのための比較設計も別に必要です。

ここでできるのは、まず見た事実をその大きさで伝えること。
「CTR20%でした」だけでなく、「表示10回、クリック2回で、現在のCTRは20%です」と書けば、読む人が件数の規模も分かります。

日々のメモなら、一番高かった日の率だけを残すより、同じ条件で各日の表示とクリックを並べてみよう。曜日や広告の内容を変えた日など、確認できる変更も横へ書きます。並べたこと自体で因果関係が分かるわけではないけれど、何も知らずに最高値だけを選ぶ状態からは進めます。

掲載面や広告形式が違う比較にも注意。Googleの公式説明でも、CTRは宣伝内容や広告の掲載先のネットワークに左右されると案内されています。別の場所へ出した広告の率が高いからといって、自分の店でも同じ率になるとは限らないんだね。

報告で迷ったら、「何回のうち何回?」まで添えてみて。小数点の桁を増やすより、今見ている数字の規模が伝わるよ。

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クリックの先で何を数えた? CVRと予約完了を照らそう

CTRを見たあと、予約を確かめようとして「CVR」という列が出てきた。
また三文字……! でも、こちらも割る相手を見れば、CTRと分けられます。

Google広告のコンバージョン率は、コンバージョン数を、同じ期間の追跡できる広告インタラクション数で割る指標です。CTRの分母である表示回数と、そのまま同じではありません。

先ほどの体験講座の表では、計算を単純にするため、対象をクリックに絞り、各クリックを追跡できるという前提で予約割合を出しました。現実の広告で、いつでもCVR=予約数÷全クリック数と置ける、という意味ではないので気を付けてね。

Google広告では、広告の形式によって主要なインタラクションも違います。動画を含む別形式の広告までまとめるときは、クリック数という名前だけで、全部の分母をそろえたことにしないようにします。

もう一つ、コンバージョンに何を設定しているかも大事です。

体験講座なら、予約完了なのか。申込フォームを開いたことなのか。問い合わせなのか。これらは、本来は違う行動です。管理画面で20件と出ていても、何の20件なのかが分からなければ、お店の予約台帳と比べる準備ができません。

この確認では、まず設定されているアクション名と、レポートで見ている列を控えよう。広告担当者へ聞く場合も、「予約が少ないんですが」だけでなく、「この20件は何が起きたときの数ですか」と尋ねると、話の場所を合わせられます。

Googleの公式説明では、複数種類のアクションや数え方によって、コンバージョン率が100%を超える場合もあります。だから、表示が100%を超えたことだけで、必ず計算ミスと決めつけないでね。設定と数えているものに戻ります。

予約台帳との件数が違った場合も、いきなり広告が無意味だったとは言えません。測っている行動、対象期間、予約変更の扱いなどを一つずつ照らす必要があります。違いが見つかったら、それをメモにして担当者と確認しよう。

根拠:Google広告「コンバージョン率」、「パフォーマンスデータの表の列について」。

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次のレポートには、変える前の条件を一行残しておこう

数字の違いが分かると、あれも直したい、これも変えたい、と一気に進めたくなるかもしれない。
でも、最初の一手は、変更より確認でもいいんです。

今回の疑問が「CTRは上がったのに予約が減った」なら、まず次のような一行を残してみて。

「同じ長さのA・B期間で、表示、クリック、予約完了を比較。広告形式と対象地域、数える予約の条件も確認する。」

自分のレポートに合わせて、分からないところへ印を付ける。すべての項目を先に埋められなくても、誰に何を聞くかが見えれば、次の行動になります。

直近のデータを見るときは、取得した日時も書いておこう。Googleは、指標がすぐに最新になるとは限らず、後から数値が調整される場合や、クリックから日がたってコンバージョンが起きる場合を説明しています。

今日見た数字と数日後の数字が変わっても、すぐに誰かの転記ミスにしない。どの時点の資料を比べているか、まずそろえたいね。どの指標も必ず同じ時間だけ待てば確定する、と一律の日数を決める話でもありません。

参考:Google広告「データの更新頻度について」。

広告の文言を変えるなら、なぜ変えるのか、どこを変えたのかも残します。表示先、予算、ページ、文章を一度に変えた後では、どの変更が結果と関係したのかを整理しにくいからです。変化が出たことと、一つの変更が原因だと確かめられたことも分けておこう。

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公開目次には、前提と方針、検索広告、データシグナル、評価と改善などの章があります。今の疑問を一つメモして、関係する章から内容を確かめたい人の候補だよ。本文の全ページを読了した推薦や、この記事の仮の表が本に載っているという紹介ではありません。

同じ書名の旧版や電子版もあるので、注文時は第2版とISBN、読みたい商品形態を確認してね。出版社ページには正誤情報も載っています。本の情報と現行の管理画面が違うと感じたら、公式ヘルプや訂正案内へ戻って確認できます。

出版社情報:インプレスの書誌・公開目次・訂正案内。

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次の報告で、CTRが上がったことを喜んでいい。
その横に、クリック数と予約件数も置こう。

どちらかを都合よく消す必要はありません。割合と件数を一緒に出せば、「良くなったところ」と「まだ確かめたいところ」を、同じレポートで話せるよ。

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この記事を書いた人

マーケティングの基本や実例を手がかりに、選ばれる仕組みを考えています。

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